自治体・管理職 戸張昌代さん (埼玉)

「みんなが笑顔になれるよう、もっと人のために力を尽くしたい」

 エグゼクティブメンターコース 修了
NPO法人国際メンターシップ協会認定 チーフ・エグゼクティブメンター認定取得

MGSで学ぼうと思われたきっかけや目的

元気が無く疲れた顔で仕事をする職員が増えてきました。いわゆるメンタルダウンです。
そこで、職員が元気になるのにはどうしたらよいのか?と、ある方に相談したのです。その方は、メンター制度の説明をしてくれたのですが、MGSに直接訪問して内容を聞いたほうが早いということになり、オフィスを訪問したのです。これは、平成21年の12月でした。
その後、職員研修の企画書を作成するには、自分がメンター制度を知らなければ説明できない!自分が自らメンターとして活動することを考えました。そんなことが、受講のきっかけになり、平成22年1月にメンター養成講座を受講しました。
平成22年4月にメンター制度を無事に導入しましたが、メンターさんの支援は誰がやるのか?私じゃないか!と、いうことで、MGSの「エグゼクティブメンターコース」に入学し、現在まで学びを続けています。

MGS<の学びはどのようにいかされていますか

「選択理論」の講義で学んだことは、私にとって「人を支援する」際の姿勢と考えなどにおいてとても効果的でした。
例えば、市民課において、しばしばクレームを受け時の姿勢や受け止め方など。
立場上クレームを対応することになるのですが、お客様が何を言いたいのか、よく向き合うことで、本当のお客様の背景が見えてくるのです。なぜそのような行動をとられるのだろうかといつも考えるようになりました。
そこで、お客様に寄り添う気持ちやを持つことで、クレームがクレームではなくなります。
今では、クレームを出されたお客様が、嘱託の職員として一緒に働いています。また、市役所に頻繁に来ては、声を掛けてくれる人も多くいます。嬉しいですね。
また、職員の中では、精神的に仕事が重くのしかかり思うように仕事に取り組めないケースも多くあります。
毎日睡眠時間と健康チェックをして、周囲の職員とのかかわり、お客様との関わりを注視しながら仕事をしてもらっています。この職員が求めているものは、「自分の存在価値」なのです。窓口でお客様に感謝されることや同僚に感謝されることが、こころの栄養となるようです。

そのため、周囲の職員に病気を理解してもらい、みんなで関りを持つようにしています。頻繁に面談をして状況確認をしています。
職員を知るため、一人ひとりの職員と面談を行い、タイプ診断とメンタルチェックとメンタル耐性度の診断を行なっています。この診断を基に支援の仕方を変えています。
窓口でのお客様対応や職員の育成の中でも常に選択支を与え、相手に決めてもらうことが結果的にはクレームを回避することにつながります。

また母親としても大きなかけがえのない気づきを得ることができました。今まで私自身が枠を作っていたことに気づき始めました。自分で考え方を決め付けていました。でも、この考え方でよいの?ほかに何かあるかも・・・子育てにもその気付きは大きな効果を得ることができました。
今まで子供達は、「どうせ僕は・・・・だから」というのが口癖でした。しかし私は、MGSで学び始めてからはいつも子供達に「もしかしたら、僕も・・・・できるかも」に言い換えるように話しました。同時に、私自身もそのように心がけました。すると、どんどんできることが増えていくことに気づいてきたのです。子供も、いつしかクラスの副ルーム長まで自ら手を挙げるようになりました。

仕事や人生に変化がありましたか

ありました!「人生感」と「人生観」が変わりました。
自分は、人が好きです。人のために何かをしたいと考えていますが、今まで、あまりにも自然な行動だったため、無い知識を搾り出しての応対でした。でも、MGSで学んだことで相手が何について悩んでいるのか、何を望んでいるのかを引き出すことで、相手を理解しながら整理し、何種類かの考え方や行動の選択肢を伝えてあげられるようになったことです。
それによって、相手が気づき、行動に移せるようになっていくのです。

仕事の上では、窓口のクレーム対応が嫌ではなく、自分から積極的に相手と向き合おうと思えるようになりました。クレームは本当はクレームではないことが理解できるのです。人に関わることで、自分が学ぶのと同時に、人を支援することで、人が私を支援してくれるのです。だから、みんなが笑顔になれるよう、もっと人のために力を尽くしたいと思えるようになりました。

メンターとしての取組

人が人のために何かをする。とても素敵なことだと思いませんか?

私は、人のために何かをしたいと思う気持ちだけしかありませんが、その人のために何か自分の出来ることをしようと思ったとき、力が湧いてくるのです。でも、湧いてくるのですが、どのように接してよいのかがわからなかったのです。人を元気にさせるのには、知識も無いといけないことに気づいたのです。だって、人はみんな感じ方が違うし、考えることも違うし、行動も違うのですものね。人を理解するってとっても難しいですよね。
人事課にいるころ、元気の無い職員に声を掛けたり、こころが疲れている人を食事に誘ったりして、相手を知ろうと行動してきました。その行動が、今の自分を作ってくれているのだと思います。ひとつひとつの行動が、とても私の学びになっているのです。行動の中で、活用しているのがMGSで学んだことなんです。学んだことを思い出しながら実践してみることなんですね。
メンターというより、自分が人を元気にするには?人と向き合うことで、相手を理解できること。相手を理解できたら、次にどのように支援したらよいかが見えてくるのです。見えてきたものを実行するだけなんですよね。本当に、人と関われる環境にいることに感謝です。人が人のために何か出来ることって幸せです。
みんなに感謝です。